秋田から盛岡まで高速道路の旅(真冬)
秋田(正確に言うと秋田南インター)から盛岡まで高速を使って遊びに行ったときのこと。
あれは、1月の終わり。死ぬほど寒い日だった。
猛吹雪で前は見えないし、路面は凍り付いてツルツル滑るし、もう大変だった。
まず、秋田市内からインターまでの行き方が分からない。
本当なら秋田中央から乗ればよかったのに、なぜか秋田南の標識が目に入り、つまり道に迷った結果、秋田南から高速に乗るはめになってしまった。
ちなみに秋田から盛岡まで高速を使わずに行こうと思うと、国道13号をずっとずっと走り、どこかで国道46号に合流するので、そこから46号を走ればそのうち盛岡に着く。途中角館とか田沢湖を通るし、46号はずっと単線だから、恐ろしく時間がかかる。その上、冬に雪の山道を運転するのは死ぬほど怖い。
冬に雪道を運転するのが怖いのは高速も変わらない。
しかも、高速で行ってもなぜか単線が多いし、時々設けられている追い越し車線もあり得ないほど短いので、トラックや宅急便が前にいたら、結局下道と同じくらい時間がかかる。
トラックはまあまあスピードを出してくれるからいいけど、宅急便は車載カメラを恐れているのか何か知らないけど、恐ろしく遅いスピードで走り続ける。
もし前に宅急便のトラックが走っていてもクラクションなど鳴らして煽らないように。単線だから結局追い越せないから。。。
そして、何度も言うけど、冬の高速、しかも東北の高速はとてつもなく怖い。
吹雪で前が見えないから、どこでカーブしているかも分からないほど危ない。
そして、雪は反射する。晴れた昼間は雪の反射で見えないし、夜は夜で単純に暗いから見えない。
秋田から盛岡まで150kmくらい。普通なら一時間半くらいで着くはずなのに、あの時は3時間もかかった。
秋田から青森までも道は事前い調べてあったので、完璧に頭に入っていたけど、秋田南から北上までが死ぬほど長い。約100kmの単調な道。たった100kmの道のりで、タバコが一パックなくなってしまったくらいだ。
「150kmくらいで休憩してられるか!」と友達に豪語した手前、途中のSAで休憩することもできない。
高速に乗る前に燃料を満タンにしておいて本当によかった。
途中車が本気でスリップしかけて怖くなってしまい、友達に運転を代わってもらおうと思ったけど(どうせ友達の車だし車はどうなってもいいと思った)同乗していた3人の友達は、気がふれてしまったのか、全員飲酒をしていた。
どこかで停まって、全員雪山の中で降ろしてやろうかと思ったけど、友達の情けでそれだけは勘弁してやったのをよく覚えている。
まあ、あの旅はあれで結構面白かった。
なんだかんだいって、車中では懐かしい話がたくさんできたし、雪道の高速を運転している時に決してやってはいけない「英語NGゲーム」もできたし、何より盛岡に行ったはいいけど泊まるところがないので冬空の下車中泊をしたのは本当にいい思い出になった。
それでも、俺たちがわざわざ盛岡まで何しに行ったかというと、もちろん「秋田には存在しない大人のお店でパアッと遊ぼう」というわけではなく、単純にクソつまらない秋田を脱出したかったからである。
秋田がどれくらいつまらないかは後日改めて書こうと思う。
(もちろん秋田の素晴らしさと一緒に)
これは東北全体に言えることだと思うけど、「やっぱり東北は冬に限る!だって雪が見えるし、スキーもできるし、温泉にも入れる」なんて言うのは、飛行機か新幹線で旅行をする道楽者の台詞で、一度車で行けば、冬の東北がどれだけ恐ろしいか分かると思う。
「お前が冬道の運転に慣れていないだけだろ!」とツッコミを入れたあなた。
今年の冬は是非東北へ!それも、秋田か盛岡に!(青森でもいいけど)
秋田駅か盛岡駅(青森駅でもいい)の駅前で一日時間を潰すことができたら、東北マスターとして認定してあげます。
では、今年の冬はWelcome to Tohoku!