A rolling stone gathers no moss
A rolling stone gathers no moss.
は英語のことわざです。
高校の教科書に載っていたので知っている人も多いと思います。
今の教科書に載っているかどうかは知りませんが。
このことわざを直訳すると、「回り続ける石にはコケは生えない」という意味になります。
でも、ことわざですので、裏の意味といいますか、つまりこれは比喩です。
このことわざが本当に意味することは「職業を転々とする人(転がる石)は成功しない(コケを集められない)」です。
でも、それって本当でしょうか?
とアメリカの人は考えました。
英語は元々イギリスの言語です。
そしてアメリカはイギリスを含むヨーロッパの国々からの移民がつくった国です。
ところ変われば品変わるではありませんが、ヨーロッパとアメリカは地理的にも離れていますし、移民が集まってつくった国家であることからも、文化が違うのは容易に想像できると思います。
さて、A rolling stone gathers no mossということわざはイギリスでは「職業を転々とする人はお金持ちにはなれない」という意味で使われ、だから一つの職業に人生を捧げることが美徳とされました。なぜ、コケが例えに使われたかというと、コケは貴重なものだったからですね。お金も貴重なものです。だから、コケを比喩に使ったんですね。
このことわざの由来は1300年代にまで遡るそうです。
しかし、1700年代のアメリカでは同じことわざが以下のように解釈されました。
A rolling stone gathers no moss, but still water becomes stagnant.
前部は同じです。でも後ろが異なります。
water becomes stagnantとなっています。
stagnantは「よどむ」という意味です。
つまり、「常に活動的な人は生き生きとしている」という意味になりました。
これはコケをどう解釈するかの違いです。
このことわざからも分かるようにアメリカでは転職は当たり前です。
一生同じ仕事をする人は稀です。
と、確か何かの本に書いてありました。
ふと思い出したので書いてみました。