台湾出身アイドル施鈺萱Hsuanインタビュー記事
施鈺萱という台湾出身のアイドルをご存じですか?
Through Skills (スルースキルズ)という日本のアイドルグループで活躍している台湾出身のアイドル 施鈺萱 さんに関するインタービュー記事を翻訳してみます。
ー日本に来た経緯
子どものころから芸能界で働くことに興味がありました。
世新大学ではテレビ、放送、映画総合学科を選択しました。
大学三年生の時、交換留学の機会を得て日本に留学しました。
日本で留学をしていた時、ロンドンハーツの淳さんがTwitter上でアイドルの募集をしていたんです。
この機会を逃す手はないと思い、思い切って応募しました。
そのオーディションに絶対合格したいと思ったので、空いた時間に歌やダンスの練習をしました。
結果は「合格」でした。オーディションに参加した人の中で私は唯一の外国人でした。
日本に来てまだ三ヶ月ほどでしたので、当時日本語はそれほど上手ではなく、すごく不安でしたが、その後無時にメンバーに入ることができました。あの時は本当に嬉しかったです。
ある時淳さんに聞いてみたんです。「どうして私を選んだんですか?」って。
淳さんは、「外国人がチームの中にいると将来海外に進出する機会が広がると思ったからだ」と教えてくれました。
当時私はまだ学生でしたので、チームに入って10ヶ月で台湾に帰らなくてはいけなくなりました。台湾の大学を卒業した後再び日本に戻ってきました。
「Through Skills(スルースキルズ)」というグループができたのは、淳さんがTwitter上でファンと喧嘩したのがきっかけだったんです。
淳さんはファンの人の暴言を無視することができなかった。だからいわゆる「無視能力」を兼ね備えたアイドルグループをつくろうと思ったんです。
Through Skills(スルースキルズ)という名前には「ファンからの暴言を無視できる」という意味が込められています。
※Through Skillsを中国語に直訳すると「無視技巧」になりますが、Through Skillsは「炮灰系女孩」と呼ばれています。
ファンの方に怒ってもらうことで、ストレスを解消してもらう。そして、私たちがファンの方に元気を与える。これがThrough Skillsのコンセプトです。
だからThrough Skillsのファンの方は私たちのTwitterで私たちを叱ることができます。私たちのイベントの際には、「帰れ!」とか「ちゃんとしろ!」と叫ぶファンの方もたくさんいます。
私たちは舞台の上で思わず笑ってしまうこともあります。
初めて私たちのイベントに参加した人はおどろくかもしれません。「なんでみんな怒ってるんだろう?」って。
でもそこが「吉本っぽい」と私は思っています。
Through SkillsはTwitterから始まったグループです。私たちはロンドンハーツの淳さんが主宰しているアイドルグループの一つなんです。
淳さんの「淳の休日」という企画の中で、アイドルグループをつくろうという話が持ち上がって、淳さんがTwitter上でアイドル募集を呼び掛けたんです。
ですので、Through SkillsのメンバーはみんなTwitterを見て集まったんですよ。
それだけではなくて、私たちの歌やダンスもみんなTwitterで募集したものなんです。
ファンの皆さんが選ぶこともありますし、私たちが自分で選ぶこともあります。
私たちのお手伝いをしてくださるファンのみなさんはみんな自分の仕事を持っています。しかもスタッフさんの数も少ないので、メンバーがネット上で曲の募集をしたり、グッズの注文を処理したりしています。
ー日本でアイドルになるって実際どんな感じなんですか?
私たちアイドルの仕事は一つ一つのイベントをこなしていくのが基本です。
Through Skillsの場合は、毎週吉本でTwitter生放送の番組でファンのみなさんと直接ふれあう他、例えば司会の仕事、コンサート、時々吉本のお笑い芸人の方と一緒に番組に出たりしています。
イベントがない時は、歌やダンスの練習をしています。
メンバー個人の仕事もあります。
エージェント会社のマネージャーさんが仕事をとってきてくれたりもします。
例えばNHKの「美女よ男子」に出演もしました。
仕事の合間の時間には、LINEスタンプを作成したり、クリエイティブな仕事もしたりしています。
今のアイドル界は競争がとても激しいんです。今は誰でもアイドルになれてしまうからです。
私たちは淳さん主催のグループなので、いろんな仕事が舞い込んできます。まだまだ人気はないんですけどね。
アイドルで成功するのって本当に難しいと思います。しかもアイドルもどんどん低年齢化しています。
日本人は年齢をとても気にするので、若いアイドルのほうが当然人気が出ます。
台湾のアイドルは大学を卒業する前後に芸能界に入るケースが多いですが、日本のアイドルは中学生や高校生で始める人が多いですね。
競争に勝つためにはファンの方との関係が大事だと思います。ファンの方に好きになってもらうために、ファンの方との対話は欠かせません。こちらから積極的にファンの方とお話をすることが大切だと思います。
(以前はファンなのだから当然私たちのことが好きなんだろうと思っていました。ファンの方が話しかけてくれるのが当たり前だとも思っていました。)
ファンの方の名前を覚えることも大切です。
今ではいつもライブに来て下さる常連のファンの方の名前はほとんど覚えています。
ーアイドルという職業を通して今後どんなことを実現したいか
将来は女優になりたいと思っています。
大学生の頃から動画を撮ったりしています。また、舞台の仕事も積極的にこなしています。女優になるための修業だと思って頑張っています。
私は演技が好きなんです。アイドルとはちょっと違いますね。
演技というのは様々なキャラクターを演じ分けなければなりませんが、アイドルはある決まったキャラクターを演じます。
今の夢は台湾でLIVEをすることです。日本では100回LIVEを行いましたが、台湾にいる両親はまだ私のLIVEを見に来れていません。
ですので、台湾でLIVEを開催して、両親や友達に見に来てもらいたいです。
空いた時間を作って創作活動もしています。
(ファンの皆さんをひきつけるためでもあります)
私は作詞作曲もできるので、これからは歌も作っていきたいと思います。
(オーディションの時も自分で作った歌を歌いました)
まだ余力があれば、短編映画を撮る計画もあります。
(以前ドキュメンタリー動画を撮って、沖縄で上映したこともあります)
日本でアイドルになったり、芸能人になることに興味があるなら、今は多くのチャンスがあると思います。
しかし有名になり売れるのは難しいです。
ここ数年外国人やハーフの芸能人の増えてきています。今の日本に芸能界には「外国人ブーム」が起きていると思います。
バラエティー番組でも「海外」に関連した番組は人気です。
これは台湾と一緒ですが、日本でも素人の人が簡単にテレビに出れるようになりました。
台湾ではネット上で人気を博している人もたくさんいます。
日本の場合はアイドルから活動の幅を広げていく人がたくさんいます。