校長先生の有難いお話
高校の校長先生の有難いお話を思い出しました。
「何事も準備が98%を占める。本番では残りの2%の力が出せればいい」
校長先生は歴史の先生で、時々授業そっちのけでいろいろなお話をしてくれる人でした。
高校生は雑談をしてくれる先生が好きですよね。
大体高校の授業はつまらないので、生徒はほとんど聞いていません。
でも、先生が雑談を始めると、生徒は聞くようになるんです。
校長先生はたしか京都の生まれで、(あくまでも校長先生の話からの推測ですが)神戸大学出身です。
京都の実家の裏山で狩りをしていたおじいさんの話や、教室で授業中にタバコを吸う大学教授の話などいろいろ面白い話を聞かせてくれました。
校長先生の雑談は面白い話が多かったのですが、たまに深く考えさせられる話もしてくれました。
それが「準備98%、本番2%」の話です。
校長先生は大の野球好きで、野球部の顧問や部長ではもちろんなかったのですが、よく野球部の練習に顔を出してくれました。
部員の前でお話をしてくれることもあり、上の「準備98%、本番2%」を私は二回聞きました(笑)
一度目は教室で授業中に、二度目はグラウンドで練習後に聞きました。
野球というのは、練習⇒試合の流れです。
練習⇒試合、そしてまた練習⇒試合。
何のために練習するのかというと、もちろん試合のためです。
試合で勝つために練習するのです。
試合で実力を十分に出すためには、練習するしかありません。
練習すればするほど自信がつきます。
それが準備です。
自信をつけるために練習するのです。
自信とは何か。
「自分はできるんだ」と疑いなく思えることです。
そう思えるようになるためには練習するしかありません。
技術的な自信の他にも、「俺はこれだけやったんだから大丈夫」のように精神的な自信にもつながります。
以上がいわゆる「準備」です。
これが98%を占めます。
残りの2%は、校長先生によると、「運」だそうです。
野球のような「勝負」の世界では、結果はいつも2つしかありません。(まあ、野球には引き分けもありますが)
「勝ち」か「負け」です。
どちらに転ぶかは、もちろん「準備」が何%できたかに大きく左右されます。
準備を100%することは不可能です。
どれだけ準備しても完璧ということはありません。
98%くらい準備できればOKということです。
残りの2%は運。
結局どうすることもできない。
2%を3%にする努力をするより、準備を限りなく100%に近づける努力をするべきです。
これは何も野球に限った話ではありません。
例えば大学の授業でよく行われるプレゼンテーション。
大勢の前でプレゼンテーションをするとプレッシャーがかかります。
プレゼンテーションの時に緊張して失敗しないためには、練習、つまり準備を万端にするしか方法はありません。
準備を限りなく100%に近づける努力をして、実際に聞いている人がどう思うかは「運」です。自分ではどうすることもできません。
「準備98%、本番2%」
良い言葉です