英語を勉強しようと思った理由

僕が英語を勉強しようと思った理由はすごく単純です。

 

英語の先生が好きだったからです。

 

中学生の頃です。

 

好きだったというのは単なるlikeではなくloveでした。

 

僕にとっての初恋でした。

 

あの時の英語の先生は26歳で、愛知県立大学出身、名古屋出身の人でした。

 

ちょっと不思議な感じの人で、見た目は物凄く美人でした。

 

ただ不思議な感じの人だったので、たまに何を言っているか分からないところがあって、生徒からの人気はあまり高くなかったと思います。

 

その先生はテニス部の顧問もされていて、放課後よくテニスコートの隅で先生のことを見ていました。

 

実はその先生最初は僕のクラスの担当じゃなかったんですけど、その学期の英語の先生が軽トラに轢かれて入院したことをきっかけに、憧れの先生が僕のクラスの担当になったわけです。

 

僕としては本当にうれしかったのですが、内心心配もありました。

 

当時の僕は英語があまり好きではなかったので、英語の成績もあまりよくありませんでした。

 

このままじゃ先生に褒めてもらえないと思い英語を一生懸命勉強しました。

 

その先生には2年間教えてもらったのですが、最初の学期を除き、英語の成績はずっと5でした。

 

少しでも先生に近づきたくて放課後に職員室に行きしつこく質問したりしていました。

 

クラスの女子に告白されたりもしましたが、僕はその先生一筋だったので全て断っていました。

 

当時の僕14,15歳、先生は26,27歳。

 

卒業式が終わって、高校受験も終わって、合格報告のために先生のところへ行くと、「4月から先生やめるの」と言われ人生で最大のショックを受けました。

 

「どうしてやめるの?」と聞くと、「先生結婚したの」と言われショックが二倍になりました。

 

職員室を後にした僕は家までの帰り道ずっと泣き続けました。

 

近所のおばさんに「どうしたん?」と何回も言われましたが、無視し続けました。

 

家について部屋に戻ってからも泣き続けました。

 

あの時なんで泣いたのかを今考えると、多分何もできなかった自分に悔しかったんでしょう。

 

英語は頑張って勉強して褒めてもらったけど、それ以外は何もできなかった。

 

 

そんな自分が悔しくて泣いたのかもしれません。

 

まあ、当時の僕は単純だったので、その日の夜名簿を見て先生の家に電話をしました。

 

電話で先生に「本当に結婚するの?」と聞いて、「急に中止するなんてことないよね?」と聞いて、先生から「うん、本当に結婚するよ」、「まあ何年後かに離婚することはもしかしたらあるかもしれないけど、結婚は中止にならないなーはは」と言われ、それでも、「先生のことが好きでした。あの、好きっていうのは、先生として好きという意味じゃなくて、先生と付き合いたいっていうか、先生と恋人の関係になりたいっていう意味の好きです」と告白しました。

 

先生は一言「ありがとう!嬉しい!」とだけ言ってくれました。

 

それからその先生には会っていません。

 

いまどこで何をしてるのかも分かりません。

 

英語は中学を卒業してからも頑張りました。

 

心のどこかに先生の存在があったからだと思います。